居抜き店舗物件は、これまでに営業していたテナントが利用していた内外装や設備がそのまま利用できるというところから、いろいろなメリットが存在するといえます。そうしたメリットのなかでも、新規に出店する場合にかかるはずのコストがよりいっそう削減できるというメリットは、他の不動産物件にはないような魅力であるということができます。実際に不動産の情報サイトや不動産会社の店頭で探してみても、こうした物件というのはなかなか見つからないものですが、運良く見つかった場合には、こうしたメリットを十分に生かすことができます。具体的なコスト削減のポイントや効果については、以下に掲げるとおりですので、新規開業にあたりふさわしい物件を見つける際の参考にしてみてください。

物件そのものの価格の安さがポイント

居抜き店舗物件の内外装は、以前のテナントからそのまま引き継ぐというのが特徴です。一般的な不動産物件であれば、内外装は原状回復して、いわゆるスケルトンの状態で引き渡すということになりますが、これは以前のテナントの費用負担となりますので、経営不振などの理由で撤退を決めた以前のテナントにとっては避けたいところです。そこで、通常の不動産よりも、価格的にはかなり安価に設定するかわりとして、内外装の原状回復費用を負担しないという条件を提示して売却に出したものが、ほかならぬ居抜き店舗物件ということになるのです。このような特徴をもつことから、新規開業をはじめるにあたっても、低コストで入手できるという大きなアドバンテージをもつことができるという魅力があるのです。

設備をそのまま引き継ぐことができる

あらゆる業種について同様であるといえますが、特に飲食系の店舗の場合には、顧客に提供するメニューの材料の原価そのものはそれほど大きくはなくても、厨房などの設備の費用と人件費というのが、経営をするなかでの最大の負担となってきます。そのため、できるだけ設備の購入にあたっての負担を減らすことが、新規開業を軌道にのせるための有力な条件ということになります。居抜き店舗物件の場合には、以前のテナントが同一の業種であれば、そこで使われていた設備を不動産ごと引き継ぐことになりますので、新たに購入をする必要がなく、きわめてリーズナブルであるということができます。もしもリースであった場合にも、以前の契約の名義を変更するだけということになりますので、引きつづき使用できることにかわりはありません。